新生児の身体の歪みは母体の胎内環境によって発生する
トップカイロプラクティック院長の玉村です。新生児の母親にとって、赤ちゃんの身体の歪みは気になるところであると思います。当院にお子様を連れて来られるお母さんとお話をしてみると、赤ちゃんの頭の形の変形は出生後に発生すると考えている方が多くいらっしゃいます。
主に赤ちゃんの向き癖によって頭の形の変形が発生すると考えている方が多くいらっしゃいます。例えば赤ちゃんの向き癖が右向きであるから、右の後頭部が凹むと言う考え方です。しかし実際には、胎児期の母体内の体内環境、そして出生時に産道でかかる主に頭部や頸部にかかる圧力によって新生児の身体に歪みが発生します。
言い換えれば右の後頭部が凹んでいるので向き癖が右になるとも言えます。更にこのタイプの赤ちゃんは産道通過時に頭部を左向きに捩じって通過する傾向があります。つまり出生時に頭を左に捻るダメージを被るために向き癖を右にしてダメージを改善する方向に転換しているとも言えます。
赤ちゃんが母体内や出生時に受けるダメージをバーストラウマ(出生時外傷)と言います。バーストラウマが発生する原因は母体の体内環境です。つまり母体が骨格的にも神経的にも健康状態が良好であればバーストラウマの影響を最小限に抑えられると言えるでしょう。
バーストラウマとして母親が認識しやすいものが頭蓋骨の形でしょう。頭蓋骨の形が歪んでいることを、どの様に考えるかは難しいところがあります。頭蓋骨の形が歪んでいても頭脳的に優秀な人や身体能力の高い人は沢山います。しかしADHD、LD、アスペルガー症候群のお子様も特有の頭蓋骨の歪みを持っているのも事実です。
頭蓋骨の歪みはお子様の成長とともに自然と回復するタイプと回復しないタイプがあります。違いは頭蓋骨の土台である軟骨部分の歪みが在るか無いかです。自然と回復するタイプは後者になります。
軟骨部分の歪みがあってもカイロプラクティックの矯正とお子様の成長という時間によって、歪みの強さによって回復に差がありますが、回復していくケースが多くみられます。当院の考え方としては成長段階で頭の大きさも成長する時期は、回復する可能性が高いので矯正を行うべきであると考えています。
しかし当院が最も優先順位が高いと考えているのは、バーストラウマを抑制するための産前の骨盤矯正であると言えるでしょう。母体が骨格的にも神経的にも良好な状態であることが、新生児の健康状態に最も影響が及ぶからです。
母親が認識しにくいバーストラウマが頸部へのダメージです。新生児の時は見た目では判断が難しいと思います。2~3歳くらいで頭の傾きが目立つと解りやすくなるかもしれません。頸部のダメージは改善させないと様々な影響が出てくるでしょう。
頸部のダメージは姿勢などの骨格的な影響に関係するだけでなく、学習能力、運動能力などに影響します。また発達障害のお子様の場合、統計的には同じパターンの頸部の歪みが強い傾向があります。
頸部へのダメージは分娩時間の長さが影響します。つまり分娩時間が長いほど、産道での頸部への圧迫の時間が長くなるために、新生児の頸部のダメージが強くなります。当院に来院しているお子様で頸部のダメージが強いお子様は、多くの場合は難産、緊急帝王切開、吸引分娩、鉗子分娩等であるケースが多いです。
分娩時間の長さも母体のコンディションとの関係性があります。当然良好なコンディションの方が分娩時間は短くなる傾向にあります。産前の骨盤矯正の重要性がお解り頂けると思います。
産前の骨盤矯正の基本的な考え方
では当院の産前の骨盤矯正の基本的な考え方をお話していきます。骨盤矯正と申しましても基本的には全身の矯正を行っていきますが、ここでは骨盤矯正に特化してお話します。
骨盤は上半身の加重と股関節への地面からの力が、骨盤内部で拮抗することで安定が保たれます。この状態ですと母体の骨盤の骨格的そして神経的な安定性は保たれて、バーストラウマのリスクはかなり低い状態と言えます。
しかしこの3方向の力のベクトルが拮抗できない状態になると、母体の骨盤は不安定になり、胎内環境は胎児が窮屈な状態を強いられる環境になります。更に産道が歪んで狭くなり、胎児が通過しにくい環境であるために分娩時間が長くなる傾向にあります。
従って矯正の基礎は3方向の力のベクトルを引き離す事から始まります。股関節と腰仙部(腰の5番目の骨と仙骨)の圧力を減少させてから、細かい方向の矯正を行います。引き離す方向はセルフケアでは出来ない方向です。これにより骨盤の中心の仙腸関節の安定性が高まります。
トップカイロプラクティック
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初診料1000円 施術料5500円