姿勢の改善にお悩みではありませんか?
トップカイロプラクティック院長の玉村です。今回は「なぜ姿勢が改善しないのか」というお話しです。皆様の中で「姿勢の改善に取り組んでみたけど中々改善しない」とか「一時的に良くなったような気がするけど戻ってしまう」と言った経験があるかと思います。そこで今回は「姿勢が改善しないメカニズム」についてお話ししたいと思います。
世の中には「姿勢を改善する方法」と言うのは様々な方法が提案されています。しかしながら「姿勢が改善しないメカニズム」と言うのはあまり知られていないと思います。まず「姿勢が改善しないメカニズム」を知る事によって「姿勢を改善する方法」は明確になります。
姿勢の改善は皆様自身の努力である程度までは理論的に可能です。しかしカイロプラクティックの施術を受ける事によってご自身では改善できない領域に着手する事ができます。では「姿勢が改善しないメカニズムについて「可塑性」という性質を基にお話しします。
可塑性と姿勢
可塑性を説明するには「外力」「弾性」「弾性限界」「変形」というキーワードがあります。さらに「外的要因」「内的要因」という言葉も必要になります。では実際に画像を見ながら姿勢と可塑性を考えて行きましょう。
上の画像が良い姿勢の基本形とします。4歳児です。垂直線は耳⇒肩の中心⇒股関節⇒膝⇒外くるぶしの前方を通過しています。別の機会に触れたいと思いますが、この姿勢は成長過程によって形成されます。
外力と弾性
上の画像左側は4歳児が将来的に小学校に入学して「重たいランドセル(黄色の○)」を背負ったと仮定した模式図です。通学をしている多くの小学生は重たいランドセルを背負って前かがみの姿勢で通学しています。この前かがみの姿勢は重たいランドセルという「外力」=「外的要因」の影響によるものです。しかし小学生の身体に「弾性」という性質、つまり跳ね返す力が備わっている場合には、「外力」である重たいランドセルを下せば右の画像のように姿勢は元に戻ります。
弾性限界と変形
しかし小学生が重たいランドセルを長い期間背負う事によって「弾性」が働かなくなってしまう状態、つまり「弾性限界」を迎えると「外力」である重たいランドセルを下しても右の画像のように姿勢は戻らなくなってしまいます。このように「外力」によって「弾性限界」が訪れ「変形」に至る過程を可塑性と言います。この場合「変形」と言っても骨が変形する訳でなく「骨の配列」が変形するという事になります。これが姿勢が悪くなるメカニズムの一つです。
姿勢が改善しないメカニズム
次に「姿勢が改善しないメカニズム」についてお話しします。前提として「姿勢を改善する方法」として当院で開発した「インターナルテクニック(股関節の内旋内転)」を基礎とします。詳しくはインターナルテクニックをご覧下さい。
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内的要因
悪い姿勢として上の画像を例とします。猫背で骨盤は黒い矢印のように後傾しています。股関節は緑の矢印のように外に開き爪先は外に開いてガニ股です。悪い姿勢で固定されているこの状態を「内的要因」とします。そしてこの「内的要因」をインターナルテクニックという「外力」によって改善を試みてみましょう。
内的要因と外力
上の画像の左側が悪い姿勢によって固定されている「内的要因」です。この「内的要因」に対して右の画像のようにインターナルテクニックという「外力」で姿勢の改善を試みます。股関節の内旋内転によって黒い矢印で示した骨盤が前傾方向に働く力を加えます。この場合の「外力」は上記の重たいランドセルとは異なり「内的要因」である身体の内部(股関節)から働かせます。
内的要因と弾性
さていよいよ「姿勢が改善しないメカニズム」です。左の画像は悪い姿勢によって固定された「内的要因」です。中央の画像はインターナルテクニックによって姿勢を改善しようと試みている画像です。インターナルテクニックを姿勢の改善には有効な方法ですが、悪い姿勢によって固定されている「内的要因」の「弾性限界」を超えるまで作用が届かない場合には、右の画像のように「内的要因」の「弾性」によって元の悪い姿勢に跳ね返されてしまいます。これが「姿勢が改善しないメカニズム」の具体例となります。
従って姿勢を改善するには、左の画像の悪い姿勢によって固定された「内的要因」に対して、中央の画像のインターナルテクニックという姿勢を改善させる「外力」を加え、右の画像のように「内的要因」の「弾性限界」を超えて良い姿勢に「変形」させるという可塑性がなければならないのです。
姿勢が改善しないメカニズムのまとめ
姿勢を改善するには「内的要因」の「弾性限界」を突破する必要があります。姿勢の改善は皆様自身でインターナルテクニックを習得することである程度までは可能です。ある程度というのは皆様の身体の状態によります。身体の状態の良い方の場合にはインターナルテクニックのみで姿勢の改善は可能です。しかし「内的要因」の「弾性限界」を超えるまでには個人差があります。つまり身体が順応する時間が必要となります。
当院での統計ですと男性よりも女性の方が姿勢の改善は短期間で可能であるという結果が出ています。小学生以上のお子様でもインターナルテクニックの理論が理解できればご自身の努力で姿勢の改善は可能です。
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