股関節の使い方の基礎 インターナルテクニック基礎編1

ランニングフォーム、歩き方、立ち方は股関節がカギになる!

こんにちはトップカイロプラクティック院長の玉村です。先日「インターナルテクニックの臨床的応用」でインターナルテクニックをブログや動画で公開する事を控える旨をお伝えしましたが、基礎編として簡単な理論と実技についてお伝えする事と致しました。今回は股関節の使い方の基礎編となります。

インターナルテクニックは皆様が身体の構造的にも機能的にも合理的な立ち方、歩き方、走り方を習得する事ができるテクニックになります。今回はインターナルテクニックの理論を出来るだけ簡単に解説してインターナルテクニックによる身体の使い方の変化を少しでも体感して頂ければ幸いです。

インターナルテクニックを用いて上手に立てるようになれば、歩くのも走るのも理論的には延長上にある応用となります。インターナルテクニックは身体を合理的に連動させる「技術」ですので、知識と反復で習得する事ができます。しかし統計的には女性は習得が速く男性は遅い傾向があります。これは骨盤の性差に起因するものと考えられます。

インターナルテクニックの解説には曖昧な表現はありません。全て解剖学的な関節の連動を基礎として解説します。「こういうイメージで身体を動かしましょう!」と言う抽象的な表現は無いという事になります。これは再現性という観点から考えると重要になります。見た目は同じような動きであっても主導となる動きがどこであるかによって、機能的には全く異なるものになるからですね。

ランニングをされる方にはインターナルテクニックはとても効果的です。特に股関節の使い方の技術を習得する事は必須です。ランニングのパフォーマンスを向上させるのに筋トレやストレッチなどを行う事は効果的ですが、これらは技術を習得するものではありません。衝撃を吸収して推進力を生み出すには具体的な理論を基礎とした技術を習得する事が優先順位としては最も高くなります。それが身体を連動させる技術ですね。

第1回目の内容は基礎的な座学となります。かなり簡素化した内容になりますがポイントは抑えられると考えております。今回のキーワードは股関節、寛骨臼、大腿骨頭、仙腸関節となります。では参りましょう!

まずは骨盤の構造を見て行こう!

では最初に骨盤を見て行きましょう。骨盤の構成要素として大きなものは中央にある仙骨と両側にある寛骨になります。寛骨は腸骨、恥骨、座骨という3つの骨から構成されています。ピンクの矢印は仙骨と寛骨(腸骨)との関節で仙腸関節と言う関節になります。

上の画像は仙骨と寛骨を左前方から見たものになりますが、緑の矢印の円形の部分が寛骨臼と言う所になります。寛骨臼は大腿骨の大腿骨頭という部分と股関節を構成します。この股関節で大腿骨頭が寛骨臼に対してどのようなポジションを取るかが、身体を連動させるカギになります。つまり股関節をいかに合理的に機能させるかという事に繋がります。

上の画像は左の大腿骨の上部を右斜め前方から見たものですね。球状の部分が大腿骨頭で青い矢印が大腿骨頭の先端になります。寛骨臼に対して大腿骨頭の先端がどのポジションを取るかによって骨盤内部での力の伝達方向が異なってきます。つまりどのように連動するかが決定される場所となります。

そして骨盤の構成要素として重要なのが仙骨と関節している第5腰椎ですね。この第5腰椎をいかに効率的に連動させるかがインターナルテクニックの要になってきます。第5腰椎が生きている事によって、立ち方、歩き方、走り方は全く別物になります。第5腰椎の上にある第4腰椎と第3腰椎も骨盤の構成要素となります。

では寛骨臼をアップで見てみましょう。その名の通り臼状の形状をしています。この臼状の寛骨臼に球状の大腿骨頭が関節する訳ですが、この臼と球の関係性から股関節は可動の自由度が大きい事が解ります。つまり様々な配置が可能と言う事になります。

今回は寛骨臼の機能的役割として、緑のラインを境目として前後の2つのエリアに分けて説明をしていきます。本来であれば最低でも4つのエリアに分けた方が良いのですが、基礎的な動きであれば2つでも差し支えないかと思います。

自由度の高い股関節の動きを説明する場合には、「股関節のどのエリアを使うのか」という認識が必要になります。ご自分が「股関節のどのエリアを使っているのか」という認識があるのとないのでは技術習得に差が生じます。解剖学的にどの様に身体を使っているのかが解っていた方が良いのは言うまでもありませんね。

では多くの方が立ったり、歩いたり、走ったりする時に、寛骨臼の前後のどのエリアを使っているでしょうか?多くの方は寛骨臼の前のエリアを使っています。しかしながら構造的にも機能的にも合理的な立ち方、歩き方、走り方を実現するために股関節を使うには。寛骨臼の後ろのエリアを使う事が重要になります。

動作によっては寛骨臼の前側を使う方が優位性がある場合は当然ありますが、今回の股関節の使い方の基礎編としては寛骨臼の後ろのエリアを使って合理的に立ち、歩き、走る理論についてお話ししたいと思います。次回は骨盤内部の力の伝達方向についてお話ししていきたいと思います。

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