インターナルテクニックの臨床的応用

当院のオリジナル理論 インターナルテクニックに迫る!

こんにちはトップカイロプラクティック院長の玉村です。今回は当院が開発したインターナルテクニックについて少しお話ししてみたいと思います。インターナルテクニックとは患者さん自身がそのテクニックを習得することで、骨格の構造的にも機能的にも合理的な立ち方や歩き方が身に付くという画期的なテクニックです

インターナルテクニックの特徴は一言で言えば身体の連動です。身体のある部分を基準点として作用させる事で、頭の先から爪先までが全て理論的に連動して行くという考え方ですね。このインターナルテクニックの理論と同じ理論を述べておられる方がいるか調べてみましたが、現状ではいらっしゃいませんので私玉村のオリジナル理論であると考えております。

例えば姿勢を良くするという事を調べてみますと、「この筋肉の筋トレしましょう」ですとか「この筋肉をストレッチしましょう」という事は述べられています。これは私も正しいと思っております。しかし姿勢を良くするという事に対して「身体を連動させましょう」という理論はほぼありません。

同じ理論を述べておられる方がいらっしゃらないという事は今までにない新理論の可能性と、全く使い物にならない理論なので誰も言ってないという可能性がございますが、検証結果から考えて前者であると自負しております。

現在の所インターナルテクニックの検証結果では以下の5つの項目が代表的な検証結果として挙げられます。

・姿勢の改善と機能的左右差の減少

・腰痛、肩こり等の身体的苦痛の軽減

・急性の腰痛、頸部の痛み、五十肩等の回復期間の短縮

・歩行スピードの高速化及び負荷の軽減

・走行スピードの高速化及び効率の向上

その他に期待される効果として身体的不具合の予防、つまり腰痛などを予防できるという効果も期待されますが、何を持ってインターナルテクニックが腰痛を予防したと判断する基準を設けるのが困難でありますので、現状では期待値があるという判断をしております。

私玉村は20年程前はひどい坐骨神経痛に悩まされておりまして姿勢も良くありませんでした。現在は回復しておりますが腰痛が古傷という事もありまして、年に1~2回急性の腰痛を起こす事があります。直近ですと2020年6月24日の水曜日の早朝に動けなくなりました。

寝床から起き上がれませんし、やっとの思いで起き上がっても痛みで立つ事ができませんでした。俗にいうギックリ腰というヤツですね。しかしインターナルテクニックで身体のバランスを転換させると僅か1時間で回復できました。ギックリ腰を経験した方であればご理解頂けると思いますが、これって結構すごくないですか?

インターナルテクニックを使えば誰でも1時間でギックリ腰から回復出来る訳ではありません。「あなたは回復しやすいタイプ?適応と耐性という理論」でお話ししたように、適応を少なくして耐性が高い身体のコンディションでなければ急速な回復は見込めません。ただしインターナルテクニックを習得するとご自身で耐性の高さを保つ事ができます。

本来であれば急性の腰痛にならないのがベストですが、耐性の高さを保っていれば回復が速いので良しとしています。私の場合にはインターナルテクニックを習得しても急性な腰痛になっていますので、インターナルテクニックの完全な予防的な再現性は確認できない状態であると考えておりますが、回復の速さから言えば予防的であるとも言えると思います。

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当ブログでのインターナルテクニックの紹介について

実は当ブログを開設した当初はインターナルテクニックをバ~ンと広めて行こうと思っていましたが、現在ではブログや動画で全てを公開するのは控える事と致しました。と言うのもですね文章や動画ではインターナルテクニックの細かいニュアンスをお伝えする事が困難であると判断したからですね

インターナルテクニックはとても有効な手段ですが、多くの方にとっては身体の連動が180度転換します。従って細かいポイントを押さえつつ徐々に転換させて行かないと腰痛などを発症してしまう可能性があります。私が指導させて頂ければそのようなリスクは回避できますが、文章や動画でお伝えしてインターナルテクニックを実践して頂いた場合には皆様をリスクに晒してしまう可能性がございます。

私の責任問題やインターナルテクニックへの評価、そして何より皆様の健康問題を悪化させる原因になってしまっては本末転倒でございますので、現状ではインターナルテクニックに関しましては当院での指導と私のセミナーでご希望があればお伝えするのみとしております。

インターナルテクニックの臨床的応用

では実際にインターナルテクニックの理論を臨床にどのように応用して行けるのかを解説して参ります。今回の臨床例はMさん女性58歳です。Mさんは若い頃に難病にかかり入退院を繰り返し、現在は自宅療養で週に3回の点滴を自宅で行うという生活をしています。

2ヵ月ほど前から腰痛がひどくなり朝は激痛で起き上がる事が困難です。寝返りも激痛が走り時間をかけて起き上がっても介護ベッドから立ち上がる事も困難です。トイレに行くのも限界まで我慢するという状態です。やっと立ち上がっても前屈は全く出来ません。「腰が痛すぎて朝が来るのが怖いんです」とMさんは仰います。

実はMさんの妹さんは当院に2週に1回施術を受けにきています。2ヵ月ほど前からMさんが腰痛で困っていると相談を受けていました。点滴の曜日も決まっていますし外出も困難ですので往診も検討しましたが、ご一緒にタクシーで来院されました。

待合室で問診票に記入して頂いてから施術を始めようと思っても椅子から中々立てません。姿勢的にはかなりの猫背ですね。施術ベッドに寝てしまうと起き上がれないとおっしゃいますので、立位と座位で施術を行います。当院の施術方法では立っていても座っていても施術可能です

上の画像はMさんではありませんが立位での検査例です。Mさんの場合立位で右股関節に体重を乗せると右股関節には可動性がなく仙腸関節という骨盤の関節に激痛が走ります。右脚を特定の方向に向けてから右股関節に体重を乗せると激痛は軽減します。これは施術の方向性を示します。この事から右股関節の影響で仙腸関節に痛みが発生している可能性が高まります

インターナルテクニックの理論で考えますと、青い矢印で示した右股関節から仙腸関節に伝達される力と赤い矢印で示した上半身から仙腸関節に伝達される力が一致しないために連動する事ができません。お互いの力が一致しないためにストレイン(緊張)が発生するために仙腸関節に激痛として現れると考えられます。

施術としてはお互いの力のベクトルが一致してストレインが発生せずに連動できるようにすることが重要です。上の画像では簡素化していますが、仙腸関節のどのエリアと股関節のどのエリアが一致するかが重要です

「トップカイロプラクティックの施術理論」でもお話ししましたがMさんの場合の収縮と抵抗の1次サイクルは収縮要素が骨盤であり、骨盤の抵抗として頭蓋骨の特定の部位に抵抗要素があります。施術の優先順位は骨盤に優位性がある事が解ります

収縮と抵抗の2次サイクルは右股関節が収縮要素であり仙腸関節が抵抗要素ですね。この様なケースの場合には痛みのある仙腸関節には直接施術は行わず、収縮要素である右股関節に施術を行うのがセオリーです。収縮による抵抗がなくなる事がインターナルテクニックの理論である連動を可能にします。

右股関節と仙腸関節の関係性が一時的に収束すると第5腰椎の収縮と仙腸関節の抵抗の関係性に変化します。施術は当然第5腰椎に行います。暫くは右股関節と仙腸関節、第5腰椎と仙腸関節の施術の繰り返しですね。

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この2次サイクルでの収縮と抵抗の関係性の解消は先立って行いました立位での検査で確認します。右股関節に体重を乗せた時に、右股関節に可動性が生じて仙腸関節に発生する痛みが減少していれば成功ですね。Mさんご自身も右股関節の可動性と仙腸関節の痛みの減少を実感できています。

この時点でMさんに椅子から立ち上がって頂くと最初と比べてスムーズに立てます。前屈はまだ出来ませんがインターナルテクニックの理論的にはメカニズムが回復している傾向が見られます。帰りは玄関で妹さんがMさんの靴を履かせてあげていました。

1週間後に2度目の来院でした。朝の痛みは相変わらずの激痛のようですが、立ち上がる動作は前回よりも速くなっています。朝の激痛が相変わらずなので症状を重視する先生でしたら前回と別の施術方法を選択するかも知れません。私はメカニズム重視ですので検査結果を重視しますね。検査結果としては前回と同じ方針で行く事とします。

Mさんと妹さんとでは頭蓋骨の歪みの方向性が正反対です。「なぜ身体は歪むのか?歪みのメカニズムの謎に迫る!」でもお話ししましたが、MさんはCWスムースカップリングで左目が利き目です。妹さんはCCWスムースカップリングで右目が利き目です。詳細は省きますがMさんの右股関節と右仙腸関節に問題が発生している要因は歪みの方向性にありそうです。施術内容は前回とほぼ一緒ですね。前回は解りにくかったですが今回は肝臓の反応が強く出ていましたね。

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肝臓、右股関節、第5腰椎の施術を行うと前回よりも右股関節の可動域は拡がって仙腸関節の痛みもほぼありません。前屈も多少出来るようになっています。基礎的なインターナルテクニックの動作をMさんに練習して頂きました。Mさんは飲み込みが速く股関節と第5腰椎の連動の動作はその場でマスター出来ましたね。帰りには玄関でご自分で靴を履いていましたので、メカニズム的には改善が見られていると考えても良さそうですね。

Mさんは5日後に3度目の来院をされました。妹さんが「姉が寝返り出来るようになっていて驚きました!」とおっしゃっていました。Mさんのお話しですと前回の施術以降、朝の起きる時の激痛はほぼ無くなったとの事でした。激痛がなくなったので毎日少しづつインターナルテクニックの練習をされていたそうです。

Mさんは現在初診から半年が経過していますが1ヶ月に1回メンテナンスのために来院されています。腰痛は2回目の施術以降殆どありません。特筆すべきはインターナルテクニックの練習を続けている成果であると思いますが、初診の時の猫背の姿勢が劇的に改善されています。これはMさんご本人よりも妹さんが驚いていましたね。

妹さんのお話しですとMさんは難病を患ってから数十年間猫背であったそうです。しかしながら関節は変形していなかったようでインターナルテクニックで構造的にも機能的にも合理的な立ち方が出来るようになったからであると考えられます。歩く機会が少ないので歩き方はこれからの課題ですが、「この年になって姿勢が良くなるとは思わなかった」とおっしゃっていました。

インターナルテクニックの臨床的応用のまとめ

インターナルテクニックは症状が強く連動を妨げるC(収縮)とR(抵抗)がある場合には施術と併用すると効果的であると考えられます。耐性が高く連動を妨げるCとRが無い場合にはご自身がインターナルテクニックの練習をする事で合理的な連動を身体に発生させることができます。

立位で連動による立ち方が出来るようになれば、次のステップは連動を維持しながら歩く練習をするのが大事です。立ち方は比較的に容易にできますが歩くとなると数倍難しくなりますね。ジョギングをする方でしたら連動を維持したまま走れるようになると、市民ランナーに多い故障を回避できる可能性が高くなります。

これはインターナルテクニックが全身の連動の理論ですので、走る時に衝撃を吸収する連動、推進力を生み出す連動という理論が含まれているからなのですね。レース思考の方にはフォアフットで走るための連動の理論もお伝えしております。ではまた次回!

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